2020年02月20日
第70回日本東洋医学会学術総会にて、「スギ花粉症状に対する鍼灸治療前後の効果検討―64症例―」について発表させていただきました。
今回、スギ花粉症の時期に鍼灸治療の直前と鍼灸治療の直後の変化を調べました。
スギ花粉症は、スギ特異的IgE抗体がアレルギーの原因の細胞にくっついています。このIgE抗体がスギ抗原(Cry j 1、Cry j 2)をつかまえてくっつき、細胞が活動を始めてヒスタミンやロイコトリエンというアレルギーの症状の原因となる物質を放出します。くしゃみ、鼻汁、鼻閉、鼻の痒み、目の痒み、涙目などの症状が出ます。花粉抗原との反応が繰り返されると、鼻では好酸球という細胞が多くなります。この好酸球が上皮細胞を傷つけて過敏な状態が引き起こされます。
(厚生労働省HP参照)
花粉症をはじめとするアレルギー性鼻炎のQOLを客観的に評価する調査票を使用しました。
(画像5枚目)
(画像6枚目)
(画像8枚目)
JRQLQ全7項目全ての中央値に有意差がみられました。鍼灸治療は1回でスギ花粉症状を緩和させ、即効性があると考えられます。
(画像13~17枚目)
近年では子供までもスギ花粉症に悩まされています。
鍼灸治療はスギ花粉症状を緩和さえ、クオリティオブライフ(QOL)を高める方法の1つとして、今後世間に広まることを願い、たくさんの人に鍼灸の素晴らしさを知っていただける様、日々の臨床に向けて精進していきます。