大阪市の顔面神経麻痺の鍼灸治療は大阪市天王寺区のまり鍼灸院|女性鍼灸師で安心

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顔面神経麻痺

大阪天王寺・上本町のまり鍼灸院の
顔面神経麻痺に対する鍼灸治療は、
”顔面神経麻痺症状””顔面神経麻痺後遺症”は、
鍼灸治療が早い程顔面神経麻痺症状に効果的です。
数年経過した顔面神経麻痺(陳旧性)/顔面神経完全麻痺に効果を発揮します。
顔面神経麻痺診療ガイドラインに従った
エビデンスのある治療を行っています

脳血管障害(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、脳卒中)についてはこちら

顔面神経麻痺に対する鍼治療の位置づけ
〜「顔面神経麻痺リハビリテーション指導士」認定制度の活用〜

顔面神経麻痺と鍼治療の現状

  • 近年、末梢性顔面神経麻痺(例:ベル麻痺(Bell麻痺)、ハント症候群(Ramsay Hunt症候群)等)に対する鍼治療の有用性に関する報告が国内外で増加しています。
  • 鍼治療は急性期慢性期ともにエビデンス(システマティックレビューが揃っている)があり推奨されています。発症後1年以上経過した病的共同運動や顔面拘縮、顔面痙攣の改善に対してもエビデンスがあり推奨されています。
  • 一方で、臨床現場においては、以下のような点で鍼灸師間の理解のばらつきや、多職種連携に課題が残されているのが現状です。
    • 予後不良となる症例の鑑別と評価基準
    • 鍼灸介入の適切なタイミング及び禁忌の理解
    • 後遺症(顔面拘縮・病的共同運動等・ワニの涙・痙攣 等)の軽減あるいは予防的アプローチの導入

顔面神経麻痺に対する鍼治療の目標:後遺症の予防とQOL(生活の質)の最適化

  • 鍼灸師は以下の視点を持って治療にあたることが求められます。
    • 後遺症(顔面拘縮・病的共同運動等・ワニの涙・痙攣 等)の発症予防および軽減
    • 回復プロセスを見据えた症状の段階的評価と治療戦略の最適化
    • QOL(Quality of Life)の向上と、社会生活・職場復帰に向けたサポート
  • そのためには、以下のような取り組みが必要とされています。
    • 『顔面神経麻痺診療ガイドライン2023年版』の内容に基づいた診療的知識の習得
    • 鍼灸師自身による適切な診察・治療・セルフケア指導の実施
    • 専門医との情報共有体制の構築

鍼灸師の専門性を見極めるための指標
〔顔面神経麻痺リハビリテーション指導士取得者の受療推奨〕

  • 顔面神経麻痺に対して鍼治療を受ける際には、施術者が症状に関する十分な専門知識と臨床経験を有しているかどうかが、施術の安全性や回復の可能性に大きく関わってきます。
  • 一つの明確な指標として、【顔面神経麻痺リハビリテーション指導士】の資格が挙げられます。
  • こちらの資格は、日本顔面神経学会が認定する制度であり、顔面神経麻痺に関する病態理解・診療指針・リハビリテーションにおける一定の専門性を有することを示すものです。
  • 鍼治療は顔面神経学会でリハビリテーション指導士の資格を持っている鍼灸師の治療を受けることを薦めています。
  • 認定資格の保有状況は、日本顔面神経学会の公式ウェブサイトにて一般公開されており、治療院選定の参考情報として活用可能です。
  • 当院では、顔面神経麻痺診療ガイドラインに従ったエビデンスのある治療を行っています

[「顔面神経麻痺リハビリテーション指導士」有資格者リスト]
https://jsfnr.org/consulting_doctor_instructor/list.html

参考文献・出典
日本神経治療学会/日本顔面神経学会 監修
『顔面神経麻痺診療ガイドライン 2023年版 第2版』 医学書院
※鍼治療に関する項目より抜粋・構成
関連リンク
日本顔面神経学会 公式ホームページ
https://www.jafs.gr.jp
※「顔面神経麻痺リハビリテーション指導士」認定制度および有資格者リストが公開されています。
日本顔面神経学会:
認定顔面神経麻痺リハビリテーション指導士を
院長の中村真理が取得しております。
日本顔面神経学会認定 顔面神経麻痺リハビリテーション指導士
日本顔面神経学会認定
顔面神経麻痺リハビリテーション指導士とは
顔面神経麻痺についての知識と技術をもつはり師・きゅう師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護師がリハビリテーション指導士の試験を合格することで、顔面神経麻痺診療の専門性を向上させ、より良質な医療を提供することを目的としています。
リハビリテーション指導士は、日本顔面神経学会に正会員として3年以上所属しており、本学会の技術講習会を受講後、認定試験に合格、症例報告書を提出し認定委員会により承認されることで取得できます。その後も日本顔面神経学会に参加して情報をアップデートすることで継続可能です。顔面神経麻痺診療ガイドライン2023年版で学会は、鍼灸治療を受ける際に日本顔面神経学会リハビリテーション指導の資格をもっている鍼灸師の治療をおすすめしております。

末梢性顔面神経麻痺完全脱神経型に対し、
鍼灸治療は有効である可能性が示唆されました!

末梢性顔面神経麻痺完全脱神経型に対する鍼灸治療の効果
―発症1年以内、14名の検討―

日本顔面神経学会 「FACIAL NERVE RESEARCH JAPAN Vol.40 2020」 にて、当院の論文が掲載されました。

顔面神経麻痺症状でお悩みの方に

今回の結果から、鍼灸治療によりステロイドで良くならなかった方や発症して1年以内顔面神経麻痺症状が改善し1年後の後遺症が、無から軽度に抑制できる可能性が示唆されました。顔面神経麻痺症状でお悩みの方は、是非一度、鍼灸治療を受けてみられてはいかがでしょうか。

当院の女性鍼灸師は上記以外にも日本顔面神経学会にて学会発表と学術論文を執筆しております。また、他のスタッフも日本顔面神経学会主催のリハビリテーション講習会を受講しております。顔面神経学会のリハビリテーション技術講習会の認定試験に合格している専門鍼灸師が顔面神経麻痺の鍼灸治療をさせていただきます。
また、近年の論文でも鍼灸治療とリハビリテーションを組み合わせる事で、顔面神経麻痺症状や後遺症の改善効果が高いと多く報告されています。
当院では、鍼灸治療にリハビリテーションを合わせて指導します。
エビデンスに基づいた最大の効果が期待できます。

詳しくはこちらをご覧下さい

顔面神経麻痺症状・顔面神経麻痺後遺症、でこのようなお悩みの方

  • 病院で完治しないと言われた方
  • 表情筋(お顔の筋肉)の動きが気になる方
  • 顔面神経麻痺後の後遺症でお悩みの方
  • 顔面神経麻痺発症から1年~数年経過した方も効果を発揮します。
  • 病的共同運動(連合運動)・ワニの涙(食事の時涙が出る)、顔面痙攣、顔面拘縮
  • ラムゼイハント症候群・ベル麻痺・脳血流由来の顔面神経麻痺の方にお悩みの方

顔面神経麻痺診療ガイドライン〜2023年版〜

フローチャートでは

顔面神経麻痺(Bell麻痺、Hunt症候群、外傷性麻痺)の各フローチャートにおいて、鍼治療は主に回復期から導入されることが推奨されており、重要な治療選択肢の一つとして位置づけられています。

回復期における鍼治療の導入

  • 鍼治療は、リハビリテーション治療(CQ4-1)と同時期に開始されることが望ましく、併用によって相乗的な回復効果が期待されます。
  • 表情筋の柔軟性回復、神経伝達の促進、血流改善、自律神経バランスの調整など、多面的に働きかけることができます。

非回復性/後遺症への対応

  • 鍼治療は、後遺症への対応としても推奨されており、重要な役割を果たしています。
  • 実際に『顔面神経麻痺診療ガイドライン(2023年版)』では、後遺症が出現した慢性期の顔面神経麻痺(ベル麻痺、ハント症候群、外傷性麻痺)患者に対して、鍼治療を行うことが「弱く推奨」されています。
  • 顔面の左右非対称、痙攣(けいれん)、拘縮、病的共同運動、ワニ目の涙等の後遺症軽減を目的とし、侵襲の少ない補完的アプローチとして導入されます。
  • 鍼治療以外ではボツリヌス療法(CQ4-3)や形成外科的手術(CQ4-5〜4-6)が同等の推奨度で位置づけられています。

鍼治療導入の意義

  • 鍼治療は、急性期を経た後の自然回復をサポートし、機能回復を早める可能性があることから、臨床的にも高く評価されています。
  • そのため、鍼治療は「補完医療」ではなく、後遺症対策・回復促進における積極的な治療選択肢として、他の治療法と並列に検討されるべきものとされています。

鍼治療施術者に求められること

  • 鍼治療の効果と安全性を確保するためには、施術者が顔面神経麻痺に対する十分な専門知識と臨床経験を有していることが重要です。
  • 適切な評価と施術計画が行えることが、回復への道筋を明確にし、患者さまの安心にもつながります。
  • なお、顔面神経麻痺に対する鍼灸師の技量や知識・専門性を見極める指標として、日本顔面神経学会が認定する「顔面神経麻痺リハビリテーション指導士」資格の有無を、各施術者のホームページなどで確認することが推奨されています(診療ガイドラインより)。

顔面神経麻痺フローチャート

選ばれる理由

  1. 病院で治療しても効果がない末梢性の完全顔面神経麻痺の患者様が、72%完治しています。(2017年全日本鍼灸学会で発表)
  2. 『末梢性顔面神経麻痺完全脱神経型に対する鍼灸治療の効果 ―発症1年以内、14名の検討―』
    1よりも重症の対象者が50%完治しています。(2019年日本顔面神経学会で発表、論文掲載)
  3. 完治以外の方も治療満足度が高く、統計的に全ての項目で有意に改善しています。顔面神経麻痺治療の満足度は、10点法で8点以上は91.7%、7点以上は100%となり多くの方に満足いただいています。
    (2017年全日本鍼灸学会で発表、2019年日本顔面神経学会で発表・論文掲載)
  4. 陳旧性顔面神経麻痺(発症後1年以上経過した方)の麻痺症状が改善した事と日常生活の苦痛が有意に改善をしました。
    (2022年日本顔面神経学会にて発表・2023年論文掲載予定)
  5. 全日本鍼灸学会(東京大学)のワークショップでセッションしました。
  6. 後遺症は軽減されることが示唆されています。
    (2019年日本顔面神経学会で発表、論文掲載)
  7. 根本的に体質から改善するため、後遺症の出現が軽減します。
  8. 治療すればする程、表情筋(お顔の筋肉)の動きがスムーズになります。
  9. 当院の院長が、鍼灸の学校で講義をしています。

顔面神経麻痺症状ってどんな病気?

顔面神経は脳(中枢)から顔の末梢の方へと流れている神経です。途中枝分かれして大錐体神経(涙・唾液)、アブミ骨神経(音量調節)、鼓索神経(味覚)となり最後にお顔の筋肉を動かす神経線維となります。
顔面神経麻痺とは、顔面部の筋肉(表情筋)が麻痺して、顔がゆがんでしまったり、顔の表情筋以外に音量を調節する耳の筋肉(アブミ骨筋)や、涙や唾液の分泌量の調節、舌の前2/3の味覚に異常麻痺症状がでます。
たとえば、この神経麻痺により、顔の筋肉が動かせなくなったり、耳に音が響いたり、涙・唾液が分泌できなくなったり、舌の前2/3の味覚を消失してしまいます。

顔面神経麻痺は、障害部位により末梢性、中枢性の2つに分類されます。

  • 末梢性顔面神経麻痺は、ベル麻痺、ラムゼイ・ハント症候群等があり、脳よりでる末梢の神経が障害されて起こります。脳から離れた場所の障害の方が治癒しやすく、脳から近い場所で障害が発生すると、顔面の運動の他、涙の分泌や味覚、聴覚にも異常が起きる事があります。
  • 中枢性顔面神経麻痺は、脳の障害による麻痺をいい、脳梗塞や脳出血などにより起こります。顔面部の下半分のみの麻痺、顔面部以外にも片麻痺や言語障害などあらゆる症状を伴う事があります。

顔面神経麻痺ってどのような症状がでるの?

障害部位により色々な症状が現れます。

  1. 額のしわよせができない(中枢性では可能)
  2. 麻痺側の目を閉じる事ができない
  3. 口を閉じる事ができず、麻痺側の口角からよだれ、食べ物、飲み物などがこぼれる。
  4. 口笛がふけない
  5. 麻痺になる前に、耳の後ろが痛くなったり、顔面部に違和感を覚える事もある。
  6. 麻痺側の耳が過敏になり、音が異常に響く
  7. 涙と唾液の分泌異常が起こる
  8. 舌前2/3部位に味覚を感じない

現代医学的(西洋医学的)顔面神経麻痺の治療方は?

末梢性顔面神経麻痺

ベル麻痺はこれらの治療により約70%は完治すると言われていますが、残りは後遺症が残るケースが多いのが現状です。

<西洋医学的には>
  • ステロイド:第一選択とされており、顔面神経管内での炎症や浮腫(むくみ)を軽減し、神経の損傷を防ぐことを目的としています。
  • 顔面神経減荷術:高度麻痺ENOG10%未満の方、発症後1週間から2週間で手術を受けることがエビデンスがあり推奨されております。
  • 星状結節神経ブロック:エビデンスなく,推奨ではありませんが妊婦や糖尿病などでステロイドが使えないものに用いて良好であった発表もあります。
<発症からの経過時期のフローチャートとしては>
  • 急性期(発症~3ヵ月)はステロイド全身投与、抗ウイルス薬全身投与を行います。
    急性期からステロイド治療と同時に鍼灸・リハビリテーションが推奨されています。
  • 回復期(発症3ヵ月~12ヵ月)にかけても鍼灸・リハビリテーションは推奨されています。
    顔面神経麻痺診療ガイドライン2023年版で学会は、鍼灸施術を受ける際に日本顔面神経学会リハビリテーション指導士の資格を有している鍼灸師の施術をおすすめしております。

外傷性麻痺・中枢性顔面神経麻痺

鍼灸は病院の治療との併用治療で相乗効果を発揮します。
急性期(発症~3ヵ月)はステロイド全身投与、抗ウイルス薬全身投与を行います。
急性期からステロイド治療と同時に鍼灸・リハビリテーションが推奨されています。
回復期(発症3ヵ月~12ヵ月)にかけても鍼灸・リハビリテーションは推奨されています。
顔面神経麻痺診療ガイドライン2023年版で学会は、鍼灸施術を受ける際に日本顔面神経学会リハビリテーション指導士の資格を有している鍼灸師の施術をおすすめしております。

中医学ではどのように考えるの?

末梢性顔面神経麻痺

中医学では環境・気温・気候・湿気・寒気など体外の環境が身体に影響して病気の原因となると考えます。これらの原因を総称して「外邪」と言います。

外邪には風・寒・湿・燥・暑・熱邪の6つがある。末梢性顔面神経麻痺は風邪と寒邪が同時に、すなわち風寒邪と大きく関係している。風寒邪には、クーラーや扇風機による風・自然の風・気圧・温度変化・ウィルスなどがある。

健康な人であれば衛気(外邪から身体を守る気)によって守られているため、風寒邪の影響を受ける心配はありません。しかし、何らかの原因で顔に流れている経絡(気血水が流れる道)の気血が不足すると衛気不足となり、衛気が正常な働きができなくなるため、免疫力が低下し(「虚」)そこに風寒邪の影響が相まって顔面部に影響を及ぼし、顔面神経麻痺が発症しやすくなるのです。末梢性顔面神経麻痺を発症しやすい体質には、気虚タイプ・気血両虚タイプ・気滞タイプ・湿熱タイプなどがあります。(タイプ詳細及びタイプ別治療法については、後述参照)

当院では、各々のタイプを四診(望診・聞診・問診・切診)により分析し、あなたの症状にあったベスト治療方で施術致します。
顔面神経麻痺に対する鍼灸治療は日本顔面神経学会、日本東洋医学会、全日本鍼灸学会でもその効果を発表しており、数字に裏付けられております。また、日本顔面神経学会のリハビリテーション認定試験合格している女性鍼灸師が鍼灸治療と合わせて表情筋の運動等、リハビリテーションの指導をすることでさらなる効果が期待できます。
参考といたしまして顔面神経麻痺発症後10年以上経過され、色々な後遺症に悩まされておられた患者さまが、当院での鍼灸治療を行うことにより、長年の後遺症から解放され、元気に日常生活を送られておられます。

顔面神経麻痺発症1年以内の治療効果について日本顔面神経学会でも論文掲載されております

  • 「末梢性顔面神経麻痺完全脱神経型に対する鍼灸治療の効果 ―発症1年以内、14名の検討―」(2019年学会発表当院の論文掲載)

また顔面神経麻痺発症後1年以上経過した方の効果についても 日本顔面神経学会で2023年掲載予定です。

  • 「陳旧性顔面神経麻痺症状に対する鍼灸治療の効果-発症後1年以上複数症例-」(2022年学会発表2023年当院の論文掲載予定)
中医学用語のまめ知識
四診
  • 望診 → 顔・爪・舌・皮膚等の色を診る
  • 聞診 → 声を聞く、臭いを嗅ぐ
  • 問診 → 患者の訴えや対話により病状・病歴を掴む
  • 切診 → 脈診・腹診・皮膚を触るなど

各タイプの原因は以下の通りです。

原因
  • 気の不足(元気不足、飲食の不足、過労) - 気虚タイプ
  • 気と血の不足(過度の気の不足、過度の血の不足) - 気血両虚タイプ
  • 気の滞り(ストレス、過労) - 気滞タイプ
  • 過剰な水分と熱(食べ過ぎやアルコールの飲み過ぎ、ストレス) - 湿熱タイプ
中枢性顔面神経麻痺

中枢性顔面神経麻痺は脳卒中などにより脳内で顔面神経を損傷した時に起こります。脳卒中は中医学で「中風」と呼びます。このことから、末梢性顔面神経麻痺(風寒邪)と同様に風邪が関係していることが分かると思います。では、中医学でいう末梢性顔面神経麻痺と中枢性顔面神経麻痺の違いは何なのでしょうか?

末梢性顔面神経麻痺は外邪(外界の邪)の影響を受けますが、中枢性顔面神経麻痺は主に内風の影響を受けることで起こりやすくなります。

内風とは体質や疲労・循環不全・ストレスなどによって、体内から発生する病気の原因となるもののことです。

陰(体内の水分・血・精)の不足により、体内で内風が発生しやすくなり、それが脳に影響すると脳卒中などになる事により、中枢性顔面神経麻痺を発症します。

治療法としては、脳の中の血流を改善して、内風の症状を治療します。また同時に脳を刺激して、活性化します。

顔面神経麻痺は、鍼灸の適応疾患と言えますが、専門医との併用治療が不可欠となります。

末梢性顔面神経麻痺のタイプ別症状とその治療法

気虚タイプ

気虚タイプとは気が不足している状態を言います。顔面神経麻痺に特に関係する気には、清気・先天の気・後天の気の3つがあり、これらの気が不足する原因としては、「清気不足(=呼吸器の虚弱)」、「先天の気不足(=生まれながらの気不足)」、「後天の気不足(=胃腸の虚弱により消化吸収がうまくできない状態)」である。またこれらの気不足のほか、慢性病・ストレス・疲労等により気が損傷する事により、顔面神経麻痺に罹患しやすくなると考えられます。

では、「気」とはどのような事を言うのでしょうか?気の主な活動部位と働きを3つに分類し説明していきましょう。

  1. 清気(肺気):天空の気を取り入れる働き。
  2. 先天の気(腎気):全身の機能を向上する。いわゆる元気の源。
  3. 後天の気(脾気):生命力・活動力の源となる

これらいずれかの気が不足する事により、身体の防衛作用が低下し、顔面神経麻痺に罹患しやすい状態になると考えられます。

まめ知識

顔面神経麻痺に特に関係する3つの気の作用について

  1. 推動作用:気血の運行促進・循環をよくする。
  2. 温煦作用:あたためる。
  3. 防衛作用:身体を外邪から守る。

などがあります。

3つの気の作用が正常に働く事により、身体に顔面神経麻痺の原因となる風寒邪が侵入できなくなります。

随伴症状
  • 冷え症
  • 食欲がない
  • 声に力がない
  • 風邪をひきやすい
  • 疲れやすい
  • 汗がひきにくい
  • 食後眠い
  • 腰や膝がだるい
治療法

清気(肺気)・先天の気(腎気)・後天の気(脾気)のどの気が不足し、問題が起こっているかを四診法により弁証し、分析を行います。不足した気を補う事により、気の推動作用が活性化され、全身及び顔面の気血が充実します。気血が充実すれば、防衛作用が高まり、末梢性顔面神経麻痺の原因となる風寒邪を体内より追い出す事が可能となります。また、麻痺した顔面神経は充実した気血により栄養され、機能が回復します。治療の度に、顔面神経麻痺が改善されていくのを実感していただけます。治療を重ねる事で、気の作用(推動作用・温煦作用・防衛作用)が強化され、風寒邪の影響を受けにくい体質になり、再発を予防します

気血両虚タイプ

気血両虚タイプとは気と血の両方が不足している状態です。気と血は密接に関係しており、例えば、気は血の生成する原動力であり、血は気力を充実させます。すなわち、気と血どちらかが過度に不足すると、気・血はお互いに影響し合っているので、両方が不足となる場合があります。この状態が気血両虚です。

気血両虚となると、これら気血の作用が低下し、全身に気血が不足した症状が出現します。顔面部も同様に気血が不足します。防衛作用は気血が充実して正常に働くので、気血両虚は気虚よりさらに風寒邪の影響を受けやすくなります。その結果、極度に風寒邪の影響を受け、顔面神経麻痺が発症しやすい状態と言えます。

まめ知識

顔面神経麻痺に特に関係する3つの気の作用・血の作用について

気の作用
  1. 推動作用:気血の運行促進・循環をよくする。
  2. 温煦作用:あたためる。
  3. 防衛作用:身体を外邪から守る。

などがあります。

血の作用

顔や筋肉は勿論の事、全身に栄養を与える。

3つの気の作用が正常に働く事により、身体に顔面神経麻痺の原因となる風寒邪が侵入できなくなります。

随伴症状
  • 気力がない
  • 食欲がない
  • 風邪をひきやすい
  • 汗がひきにくい
  • 顔色につやがない
  • 爪の色が白く、もろい
  • 筋肉のひきつりがある
  • 目が疲れやすい
治療法

気血両虚となった原因(体質)を四診法により弁証し、分析を行います。不足した気を補う事により、気の推動作用が活性化され、全身及び顔面の気血が充実します。気血が充実すれば、防衛作用が高まり、末梢性顔面神経麻痺の原因となる風寒邪を体内より追い出す事が可能となります。また、麻痺した顔面神経は充実した気血により栄養され、機能が回復します。治療の度に、顔面神経麻痺が改善されていくのを実感していただけます。治療を重ねる事で、気の作用(推動作用・温煦作用・防衛作用)が強化され、風寒邪の影響を受けにくい体質になり、再発を予防します。

湿熱タイプ

湿熱タイプとは過剰な湿(水・脂)と熱が身体に溜まった状態です。原因として、アルコールの飲み過ぎ、脂っこいもの・辛いものの食べ過ぎ、臓腑の損傷による水分代謝異常、しつねつ湿熱じゃ邪などがあります。

まめ知識

顔面神経麻痺に特に関係する湿の性質・熱の性質について

湿の性質

陰性、重い(重濁性)、ベットリ(粘滞性)

熱の性質
  • 陽性、炎上性(身体の上へ)
  • 生風(ひきつる、振える、ふらつく、痺れる)
  • 出血症状(=動血)、腫瘍(=できもの、ニキビ、湿疹)

湿と熱は陰と陽正反対の性質をもちます。湿は重濁・粘滞性のため、血管の中の血が流れにくくなります。一方熱は炎上性のため、上部がうっ血しやすくなります。過剰な湿と熱が体内に溜まると、気血の流れを阻害するため頭面部の栄養状態が低下します。その結果、防衛作用(身体を外邪から守る)が低下し、風寒邪の影響を受け顔面神経麻痺が発症しやすい状態となります。

随伴症状
  1. 暑がりで汗をかきやすい
  2. 赤い吹き出物が多い
  3. 赤ら顔
  4. 食欲旺盛
  5. 口の中が粘る
  6. 痰がよく出る
  7. 便が柔らかい
  8. 肥満ぎみ
治療法

湿熱となった原因(体質)を四診法により弁証し、分析を行います。身体の中の過剰な湿と熱を取り除き、排便・排尿を促進して、身体の循環(気血の流れ)をさらに改善します。また脾胃の機能を補う事で代謝を高め、湿が停滞しにくい体質に改善します。気血が充実すれば、防衛作用が高まり、末梢性顔面神経麻痺の原因となる風寒邪を体内より追い出す事が可能となります。また、麻痺した顔面神経は充実した気血により栄養され、機能が回復します。治療の度に、顔面神経麻痺が改善されていくのを実感していただけます。治療を重ねる事で、気の作用(推動作用・温煦作用・防衛作用)が強化され、風寒邪の影響を受けにくい体質になり、再発を予防します。

気滞タイプ

気滞タイプとは気が滞っている状態です。原因として、過度の緊張、ストレス、抑うつ、長時間の同姿勢、気虚による気の推動作用の低下による気の停滞などがあります。

気が滞ると気血の流れが停滞します。身体の中に風船が入っているような状態をイメージしていただくと分かりやすいかと思います。その結果、防衛作用(身体を外邪から守る)が低下し、風寒邪の影響を受けて、顔面神経麻痺を発症しやすくなります。

随伴症状
  1. 気分のおちこみ
  2. お腹が張って苦しい
  3. 手足の先端が冷える
  4. げっぷ、おならが出やすい
  5. 旅行に行くと便秘になる
  6. 胸部のつかえ感がある
  7. 生理前の胸や腹部のはり
  8. ストレスの影響を受けやすい
治療法

気滞となった原因(体質)を四診法により弁証し、分析を行います。滞った気を巡らせる事により、気の流れをスムーズにします。気が巡れば全身及び顔面の気血が充実します。それと同時に防衛作用が高まり、末梢性顔面神経麻痺の原因となる風寒邪を体内より追い出す事が可能となります。また、麻痺した顔面神経は充実した気血により栄養され、機能が回復します。治療の度に、顔面神経麻痺が改善されていくのを実感していただけます。治療を重ねる事で、気の作用(推動作用・温煦作用・防衛作用)が強化され、風寒邪の影響を受けにくい体質になり、再発を予防します。

料金

全身治療

全身治療 1回 13,000円(毎回払い)
鍼治療+お灸 or 吸角(吸玉)
  1. 鍼は刺す鍼と、刺さない鍼が選択できます。
  2. 鍼治療なしで、吸角(吸玉)のみの治療もできます。
  3. 血流が滞っている場所には内出血ができる事があります。

おすすめコース 頭・顔面部の血流をより改善するので、さらなる効果が期待できます。

効果は毎回確認できますが、10回受けていただくと実感できます。
年齢や個人の肌の状態により効果に差があります。

増毛コース
増毛コース 10回券 80,000円(回数券制)
※加えて別途、全身治療代13,000円が毎回発生します。
※1回のみお試ししていただけます。(1回9,000円+13,000円(全身治療分))
美顔・美容コース
5回コース 45,000円(加えて別途、全身治療代13,000円が毎回発生します。)
10回コース 80,000円(加えて別途、全身治療代13,000円が毎回発生します。)
※1回のみお試ししていただけます。(1回9,000円+13,000円(全身治療分))
ご注意
生理中や血が固まりにくくなるお薬を服用してる方は、顔に刺す鍼で内出血しやすいのでお申し出ください。また、健康な方でも、内出血する場合はあります。ご了承ください。また、全体の体質改善が必要な場合には、全身治療をご提案する場合もあります。
梅花鍼コース
梅花鍼 1回 15,000円(加えて別途、全身治療代13,000円が毎回発生します。)
頭面部の治療

振圧式梅花鍼(写真のように先が丸くなっているので安心です)で顔のつぼを刺激します。つぼに最適な圧力、スピードで刺激します。刺さなくても、充分効果が期待できます。頭面部の血流がより改善されます。

キャンセルポリシーについてはこちら

患者様の声

顔面神経麻痺の治療を受けて(全身治療)

中村真理院長の治療を初めて受けて感動したことは、まず、まぶたが閉じている感触を久々に体感した時です。
初めての治療でこんなにも効果があり、まり鍼灸院さんにお世話になろうと即日決心できました。
いつ顔面神経麻痺の治療が終わるか分からない不安な私の心に、温かい春風が吹いてきました(笑)
念のため記しておきますが、まぶたは鍼を抜けば、また閉じなくなります。
しかし、治療を続ければ、本当に少しずつですが自力で閉じることができるようになってきました。

初回治療の効果はそれだけではありませんでした。
1~2日くらいして、全く動かなかった右口角が、ピクピクと!?くらいは動くようになっていたのです。
まさか一回の治療でこんなにも分かるくらいの効果があるなんて、感動しました。
それからは、週に1回、最悪でも2週間に一回は治療を受けています。
通い始めて3か月くらいが経ちますが、右口角は80%くらい動くようになりました。
ちょっと疲労がたまった時は動きづらくなりますが、ゆっくり休めば動くようになります。
治療の効果は少しづつですが、顔面神経麻痺が治ってきている感触を感じることができるので安心しています。
今後もまり鍼灸院さんに通い続けたいと思っています。

顔面神経麻痺にかかる原因はいろいろあるそうです。
病院に行っても治らなかった方、再発した方、他の鍼灸院では治らなかった方、ぜひ一度まり鍼灸院さんを試してみて下さい。
もしかしたら、治療の糸口が見つかるかもしれません。

まり鍼灸院さんは、中村医院長のみならず、全ての先生が優しい方々で、ゆっくりリラックスして治療を受けることができます。
その点も、安心して続けて通うことができる大事な要素です。

顔面神経麻痺 患者様の声はコチラ

よくある質問

Q1. 顔面神経麻痺の施術はどなたにしていただけますか?

日本顔面神経学会のリハビリテーション指導士の有資格者が施術させていただきます。

Q2. どれくらい鍼灸は有効ですか?

日本顔面神経学会の診療ガイドラインで鍼灸は推奨されています。鍼灸は治療フローチャートの中でもベル麻痺、ラムゼイハント症候群、外科手術や後遺症にも推奨されております。

Q3. 鍼灸施術を受ける頻度はどれくらいですか?

発症1年以上と1年未満で、鍼灸による治癒の過程が異なります。施術頻度も異なるので、ご自身に最適な鍼灸施術をご提案させていただきます。鍼灸施術1回目から鍼灸施術16回までご提案させていただいた頻度で受けて頂き、16回終了時の回復の程度に合わせて今後の治療方針と鍼灸施術頻度(週1回、2週間1回等)を院長とご相談していただければと思います。この施術回数は麻痺や後遺症の程度によって異なります。

★発症1年未満の顔面神経麻痺:
当院が日本顔面神経学会に発表している論文(「末梢性顔面神経 麻痺完全脱神経型に対する鍼灸治療の効果-発症1年以内、14名の検討-」)でも述べていますが、最初の16回は週2回の鍼灸施術により顕著な効果がでております。(この回復の程度・施術回数は個人差があります) 鍼灸16回終了後は麻痺の程度によって週1回~2週に1回の施術で、発症後6ヶ月まで続けていただきます。その時点で後遺症がなく、柳原法が38点~40点であれば、鍼灸施術を終了させていただきます。後遺症があれば発症後1年~1年半の時点で後遺症・残存麻痺が最小限になるよう、週に1回~2週に1回の鍼灸をしてまいります。
先の論文でも述べておりますが、対象者半数の方は後遺症無し、もう半数の方は軽微となっております。安心して鍼灸をうけていただけます。
★発症後1年以上経過した顔面神経麻痺:
残存麻痺症状と後遺症(笑うと目が細くなる、食事中に涙が出る等)が気になる方はその程度によって週1回、2週に1回などの定期的な鍼灸をおすすめします。急性期・回復期よりはゆっくりですが回復してまいります。
本人が回復を実感されたら、相談のうえ鍼灸施術回数を2週間に1回、3週間に1回等と減らしていきます。最終的には月1回の施術になります。
顔面神経麻痺に対する当院の鍼灸施術は、患者様の満足度も非常に高いです。残存麻痺と後遺症の鍼灸施術について、「陳旧性顔面神経麻痺に対する鍼灸治療の効果―発症1年以上が経過した5症例の検討―」が日本顔面神経学会に採択され、学会誌に掲載されております。実績があるので安心して鍼灸を受けていただけます。

Q4. いつまで鍼灸施術は必要ですか?

★発症1年未満の顔面神経麻痺:
日本顔面神経学会診療ガイドラインでも治癒の判定は発症後1年~1年半とされています。ゆえに鍼灸施術開始から1年~1年半の治療が必要になります。残存麻痺・後遺症(笑うと目が細くなる、食事中に涙が出る等)が出現された方はその程度によって改善していきます。治療頻度は、最初は週1回、次に2週1回などの定期的な治療をおすすめします。鍼灸施術を続けることで後遺症・残存麻痺改善される方が多いです。ただし、発症後6ヶ月の時点で残存麻痺がなく、後遺症が無しの場合は施術終了とさせていただきます。
★発症1年以上経過した顔面神経麻痺:
残存麻痺症状と後遺症(笑うと目が細くなる、食事中に涙が出る等)が気になる方はその程度によって週1回、2週に1回などの定期的な鍼灸をおすすめします。急性期・回復期よりはゆっくりですが回復してまいります。まずは3ヶ月、6ヶ月、1年と鍼灸施術を継続し、ご本人が満足されたら施術回数を2週に1回、3週間に1回と減らしていきます。

Q5. リハビリテーションもできますか?

日本顔面神経学会リハビリテーション指導士の資格も有しており、リハビリテーション指導もしていただけます。鍼灸とリハビリテーションを組み合わせることでより改善が望めます。(その事を示した論文も多数存在します)

Q6. 日本顔面神経学会リハビリテーション指導士とは?

日本顔面神経学会では、顔面神経麻痺診療の専門性を向上させ、顔面神経麻痺患者に良質な医療を提供することを目的として、日本顔面神経学会認定顔面神経麻痺リハビリテーション指導士、日本顔面神経学会認定顔面神経麻痺相談医の認定制度を設けております。
リハビリテーション指導士は日本顔面神経学会に3年以上所属し、本学会の技術講習会を受講後、認定試験に合格し、症例報告書を提出し認定委員会により承認されることで取得できます。
日本顔面神経学会では、鍼灸施術は日本顔面神経学会リハビリテ ーション指導士の資格を有している鍼灸師の施術を推奨しております。

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学会発表

当院は顔面神経麻痺の学会発表をしております。

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