アレルギー性皮膚炎や気管支喘息との
合併症にお困りの方。
アトピー性皮膚炎、アレルギー性発疹・湿疹、
蕁麻疹、肌荒れ、肌の痒み
に効果を発揮します。
アトピー性皮膚炎に対する鍼灸治療の臨床効果
―弁証の違いによる治療効果についてー
著者:江川雅人(明治鍼灸大学老年鍼灸医学教室)
引用:第58回日本東洋医学会学術総会
成人型アトピー性皮膚炎の患者を症状によりタイプ別に分け、鍼灸治療の効果を検討した結果、どのタイプにおいても、掻痒感・皮疹において有意な改善がみられています。アトピー性皮膚炎の症状は体質だから仕方がないと諦めている方、是非一度鍼灸治療を受けてみて下さい!きっと、身体が楽になり、快適な日常を過ごすことができますよ。
アトピー性皮膚炎とは、生後2~6ヶ月頃より始まる頭・顔、身体などに広がる痒みの強い湿疹のことを言います。ではまず、アトピー性皮膚炎を西洋医学・東洋医学では、それぞれどのようにとらえ、治療していくのかを簡単に見てみましょう。
西洋医学では、皮膚の機能異常または免疫機能異常により発症すると考えます。さまざまな治療方法がありますが薬によって症状を抑制させることが治療の主となります。(標準皮膚科学より)
一方、東洋医学では、さまざまな原因で身体が弱っているところに、外部の環境の変化=外邪(風・寒・湿・熱など)が皮膚に影響して発症すると考えます。個人の体質を中医学の診断法(四診法)によって分析し、その個人にあった方法で自然治癒力を高め、体質を改善して、アトピー性皮膚炎の症状が出ないよう治療をしていきます。
当院では、0才児のお子様から思春期以降になって発症された方など様々な患者様に対して治療を行い、満足していただいております。
それでは、さらに細かく西洋医学・東洋医学的観点から見ていきましょう。
アトピー性皮膚炎は、生活環境のあらゆるものが刺激となり皮膚炎を起こし、季節的に増悪軽快を繰り返します。また、年齢によって症状が変化します。
治療の基本は、かゆみを止めて患部をかかせないようにすることです。かゆみを止めるには、全身療法として抗プラスミン剤と抗ヒスタミン剤、副腎皮質ホルモン剤などの合剤を内服します。アトピー性皮膚炎は季節の変わり目(特に夏から秋にかけて)に再燃してかゆくなるので、そのつど短期間全身療法を繰り返します。
しかし、薬の副作用として、色素脱失・毛細血管の拡張・皮膚の感染症の悪化や誘発、慢性化などが起こる場合もあります。
当院では、アトピー性皮膚炎などの発疹を、中医学的に大きく3つのタイプに分けて治療します。
に分類されます。これらすべてのタイプが気候や温度変化など外部の環境の影響(外邪)を受けて、発疹が出ます。
では、タイプ別を細かく見ていきましょう。
タイプ | 治療 |
---|---|
気虚タイプ (気の不足) |
気を補い、気血の流れを改善 |
湿熱タイプ (湿と熱が皮膚に影響) |
熱を散らし、湿の停滞を改善 |
陰虚陽亢タイプ (水分が不足し、体内に熱がこもる) |
熱を散らし、水分の不足を改善 |
気虚とは、気をうまく作れなかったり、量が減ったりと気が不足した状態のことです。
原因として、長期の病気やストレスなどで身体の先天の気・後天の気が不足してしまうことでおきます。
アトピー性皮膚炎に特に関係する3つの気の作用について
などがあります。3つの気の作用が正常に働く事により、身体にアトピー性皮膚炎の原因となる外邪が侵入できなくなります。
気虚になると、疲れやすい・気力が出ないなど活動能力が低下してしまいます。また、気が不足すると推動作用・防衛作用・温煦作用も正常に働かず、体が外邪(外部の環境)の影響を受けてしまい、皮膚にアトピー性皮膚炎が発生します。
気は主な活動部位と働きによって、さらに3つに分けられます。
気虚タイプは、さらに肺気虚・脾気虚・腎気虚タイプに分かれます。
次に、肺気虚・脾気虚・腎気虚タイプそれぞれの原因と特徴的な症状を見てみましょう。
清気(肺気)・先天の気(腎気)・後天の気(脾気)のどの気が不足し、問題が起こっているかを四診法により弁証し、分析を行います。不足している気を補い、充実させ、気の作用が正常に働くようにします。気がめぐれば、血を巡らすことができ、外邪の影響を受けにくくなります。
気の出入りと昇降がうまくできなくなっています。肺を補い、肺の機能を向上させます。
食べ物から得た気を吸収できず、また各部位にうまく運ぶことも出来なくなっています。脾を補い、脾の機能を向上させます。
先天の気が不足している状態なので、温煦作用の低下により、全身の機能の低下が生じます。腎を補い、気の機能を向上させます。
湿熱タイプとは過剰な湿(水・脂)と熱が身体に溜まった状態です。原因として、
次に症状ですが、湿熱タイプは湿と熱のどちらが優勢であるかで症状が変化するのが特徴です。
湿熱の影響を受け皮膚の状態が悪くなると、皮膚から外邪が入りやすくなりアトピー性皮膚炎が発生します。
次に、肝胆湿熱・脾胃湿熱タイプそれぞれの原因と特徴的な症状を見てみましょう。
湿熱となった原因(体質)を四診法により弁証し、分析を行います。
身体の中の過剰な湿と熱を取り除き、排便・排尿などを促進して、身体の循環(気血の流れ)をさらに改善します。
肝の気・津液の流れがうまく機能せず、湿熱が生じます。
同時に、脾の機能が低下している人は、飲食の不摂生からも影響を受けます。そのため、身体の上部に熱症状(イライラしやすい、鼻出血など)、下部に湿熱症状(胸脇の張り・陰部湿疹など)が出やすくなります。脾の機能を補い、肝胆の熱を取り除き、肝の気・津液の流れを正常にします。
脾の働きが低下しているため、湿が身体に停滞し、熱が生じます。そのため、心窩部の張り・頭面部の湿疹などの症状が発生します。
脾胃湿熱は、脾の状態が悪いので、脾の働きをよくし、湿熱を取り除き、湿が発生しにくくします。
陰虚陽亢タイプとは、1.身体に水が不足し、熱(虚熱)が発生しているタイプと2.ストレスなどで熱(内熱)が発生し、それにより体内の水分が損傷されるタイプとがあります。1・2共に、水分と熱の量が均等ではない状態です。例えるなら、火事が起こり、かける水が不足した状態です。
症状として、身体が細い、不眠、イライラなど、また皮膚の乾燥が生じます。また、皮膚の状態が悪いと風邪の影響を受けやすくなり、皮膚にアトピー性皮膚炎が発生します。
陰虚陽亢となった原因(体質)を四診法により弁証し、分析を行います。
陰虚陽亢の場合1.身体の水分が不足し、虚熱が発生しているタイプ2.ストレスなどで内熱が発生し、それにより体内の水分が損傷されるタイプがあります。
1は、水を吸収しやすくして、全身に水を巡らせます。そうすることで、全身を潤し、結果熱が取り除かれます。
2は、上に溜まっている熱を下に引き下げ、寒熱を均等にします。また、同時に全身を潤し、損傷した水分を補います。
両者とも熱が発生しにくい体質にします。
全身治療 |
1回 12,000円(毎回払い)
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小児鍼コース | 5回券 12,500円 | 6歳までの小児(小児鍼)となります。 ※小学校入学前3月末まで |
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5回券 20,000円 | 小学生料金となります。 ※小学校入学の4月1日以降 |
私は、20歳になってアトピー性皮膚炎になってしまいました。
この4年間アトピーを治すためにいろいろな事を試してきましたが、治るどころかさらに悪くなっていきました。
もう治らないのだろうと諦めていたところ、よく通っている美容院にいって会話をしていると、鍼灸をうけてみたらと言われ、まり鍼灸院を教えていただきました。
やはり最初はすごく不安でいっぱいでしたが、院長は常に人に気を使ってくれて鍼の事を会話で忘れさせてくれますし、自分が抱えている症状とか相談なども的確な答えを下さり、スタッフも優しく常に患者のことを気にかけてくれました。
私はまだ2ヶ月半しか受けていないのに身体全体の皮膚の赤みや熱、乾燥肌などはほぼ無くなり肌の色も元の色へと戻ってきています。
鍼を受けた直後はなんか周りが変わった感じがしますね。
今回の件で私は人のつながりっていうのはすごいと思いました。
美容院に行かなければずっとアトピーで悩み続けていたでしょう。
もしこの感想文を読んでくださって同じ悩みを持っている人は一度試してみてください!
最後に美容院の店員さん、まり鍼灸院のスタッフの皆さん、いつも本当にありがとうございます。これからもよろしくお願いします。
1回でも感じられる方もいます。治療回数を重ねるごとに痒みが引いたり、症状が出ても治療前と比べて良くなっているという嬉しいお声もたくさんいただきます。
はい大丈夫です。急に止める必要はありません。
著者:江川雅人(明治鍼灸大学老年鍼灸医学教室)
引用:第58回日本東洋医学会学術総会
演者らは成人型アトピー性皮膚炎に対する鍼灸治療の臨床効果について報告してきた。
今回は、成人型アトピー性皮膚炎に対する鍼灸治療において弁証の違いによる治療効果について検討した。
対象は成人型アトピー性皮膚炎と診断された45症例(平均21±2歳)。
皮疹や中医学的所見により、1.風熱証(紅斑と皮膚乾燥)、2.風湿証(湿潤した皮膚)、3.風寒証(寒冷刺激で悪化)、4.気血両虚証(軽度の皮疹)に分類し、各々の治則に従って、1週間に1回の施術を10回~110回行った。
臓腑弁証や気血陰陽弁証に従った治療も併せて行い、肩こりや便秘等の随伴症状にも対症的に治療した。
皮疹は治療期間の前後で、本疾患の治療ガイドラインによる重症度分類で1段階以上改善したものを「著明改善」、皮疹の記録により改善を認めたものを「改善」と判定した。掻痒感はVASにより、アレルギーの状態は末梢血好酸球数と血清IgE RIST値により、治療10回目を最終治療時に評価した。
鍼灸治療は平均26±23回行われ、風熱証:12名、風湿証:22名、風寒証:2名、気血両虚証:9名に分類された。
風熱証、風湿証、気血両虚証の各群の掻痒感を示すVAS平均値の推移(鍼灸治療前→治療10回→治療最終時)は、風熱証:82±28→43±35→29±19、風湿証:66±34→42±31→39±29、気血両虚証:66±39→44±38→32±34となり、各群で有意(p<0.05)に低下した。
皮疹に対する有効率(「改善」以上を示した症例の比率)は風熱証で100.0%、風湿証で72.7%、気血両虚証では66.7%であった。
治療最終時のアレルギーの状態は、好酸球数は風熱証の77.8%の症例で低下し、風湿証では56.3%、気血両虚証では50.0%にとどまった。
IgE値は風熱証の77.8%で低下、風湿証で43.8%にとどまったが、気血両虚証では100.0%で低下した。
いずれの弁証でも掻痒感の軽減と皮疹の改善が認められ、鍼灸治療の有効性が示された。皮疹の改善やアレルギーの状態の変化から、風熱証の群は他の弁証の群に比べて、治療効果が高い傾向がみられた。皮疹や中医学的所見の違いによって、鍼灸治療の効果に差があるものと考えられた。