鍼灸治療による不眠症状の検討 2014年 第63回|不眠,自律神経系,2014年 全日本鍼灸学会学術大会|学会発表|大阪市天王寺区のまり鍼灸院

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学会発表

2014年07月25日

鍼灸治療による不眠症状の検討 2014年 第63回

2014年 第63回 全日本鍼灸学会学術大会で 不眠について発表しました。
昨年2013年 第33回 近畿学術集会に引き続き調査時期、人数を増やし検討しました。
不眠症(入眠困難、睡眠障害、熟睡感など)で悩んでいる人は多く 、厚生労働省の調査でも増加傾向にあります。
睡眠障害国際分類第2版でも「日中の生活の質の低下がみられる症候群」 と定義されています。
当院でも、主訴以外に不眠症状を訴える方が多数おります。
そこで鍼灸治療が不眠症状に及ぼす影響について調査しました。

主訴は不眠ではない?

不眠を主訴で来られる方はおられず、来院のきっかけは、肩こり・増毛・不妊症などです。
年齢は、30代から40代の女性が多いです。
しかし9.8%の人が不眠を訴えています。

方法

アテネ不眠尺度、自作不眠問診票を用いて、2つのグループに分けて其々調査を行いました。
1群:初診時と治療1ヶ月後の治療効果の比較
2群:初診時と治療1ヶ月後、2ヶ月後、3ヶ月後の治療効果の比較

結果

1群
アテネ不眠尺度の8項目(途中覚醒・日中の眠気など)全ての症状に有意な改善がみられました。自作不眠問診票でも9項目のうち7項目(胸苦しい・動悸以外)に有意な改善がみられました。
2群
アテネ不眠尺度では、8項目のうち7項目(早朝覚醒以外)に有意に改善する時期がみられました。自作不眠問診票でも、9項目のうち胸苦しい以外の8項目に改善がみられました。そのうち5項目は全ての時期に有意な改善がみられました。

まとめ

鍼灸治療は、不眠症状・随伴症状に効果があることが分かりました。
また、不眠症状を訴える人は、随伴症状も多く、肩こり・目の疲れ・疲れやすいと感じおり不眠症状、随伴症状の改善はQOL(日常生活)の向上につながると考えられます。
改善のみられない項目、時期については、調査期間・季節・ストレス・職種などの背景因子も関係していると考えます。
また主訴では不眠を訴えていない事から、鍼灸治療が不眠に効果があると残念ながらあまり認知されていません。
今後はさらに対象人数・調査時期を延長し、季節・ストレス等の背景因子との関連性など鍼灸治療の効果を調査していきたいと思います。
鍼灸治療が不眠症のおよぼす効果を広めていきたいです。

患者様の声

・途中で目が覚めることが無くなり、朝までぐっすり眠れるようになった。
・寝つきがよくなった。
・冬の時期、乾燥でアトピー痒みで夜中に目が覚める。
・睡眠薬を使わなくても眠れるようになった。

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